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  車輪組み自転車探険!

スポークの分類 スポーク組み 振れ取り 中心出し 張力設定

  ハブフランジおよびリムのスポーク穴にスポークを通して、ニップルで固定することによって車輪として組み立て、横振れ取り、縦振れ取り、中心出しおよびスポーク張力設定をすることを車輪組みと呼ぶ。

スポークの分類

  スポークはその機能の相対的な違いによって、駆動スポークと支持スポークに分けることができる。駆動スポークも支持の役割をしており、一方、支持スポークも駆動の役目をしているので、適切な呼び方ではないかも知れないが、説明しやすいようこの呼び方を使う。
  36本スポークの場合は、右のハブフランジに駆動スポーク9本および支持スポーク9本が付く。同じく、左のハブフランジに駆動スポーク9本および支持スポーク9本が付く。後輪は、おちょこ組みとなるため左右のスポークの長さは異なる。
  駆動と支持のスポークがフランジ部でぶつからないように、駆動スポークのエルボ頭をフランジ外面(スポークはフランジ内面に添う)とすると、その隣の支持スポークのエルボ頭はフランジ内面(スポークはフランジ外面に添う)という具合に、エルボ頭位置はフランジの外面と内面に交互に配置する。駆動スポークのエルボ頭は全てフランジ外面に来るか、または全てフランジ内面に来るかのいずれかとなる。
  そのため、フランジ外面に来るエルボ頭は、駆動スポークとするか、あるいは支持スポークにするかによって、頭外駆動スポークと頭外支持スポークの2つの方式が生じる。いずれの方式も現実に使われており、大差は無い。
  大差は無いが、小差はある。車輪(または自転車)の垂直面に対するスポークの傾き角度は、頭外と頭内では異なる。頭外スポーク(スポークは内側)の方が、頭内スポーク(スポークは外側)より垂直面に対する傾き角が少し小さい。駆動スポークは傾き角が小さい方が駆動力の伝達に向いている。一方、支持スポークは傾き角が大きい方が車輪の強度が大きくなる。
   万一、走行中にスプロケットからチェーンが外れ、スポークとスプロケットの間に噛み込んだときは、外面から出ている(頭は内面)スポークとの噛み込みとなる。 

スポーク組み

  リムには寸法などの刻印が打たれている。この刻印が逆向きでなく、正しく読める向きを右側(スプロケット側)とするのが一般的。ハブおよびリムの右側を上にして組み始める。
  バルブ穴が手前ではなく、向こう側に向くようにリムを置く。この状態を基準にして、36本スポークそして3交差の場合を説明する。

No. ハブ リム
 右側(スプロケット側)のハブフランジに関して、駆動スポークの1番目はエルボの頭がハブフランジの外に出るようスポーク穴に通す。   バルブ穴の隣の穴に通す。それはバルブ穴の左右にあるが、リム中心線に対して片方の穴は手前に、そして他方の穴は奥に(下に)1mm前後オフセット(変位)しているので、手前にオフセットしている穴(スポークを通すハブ穴と同じ側のリム穴)に通し、ニップルをスポークねじの半分程度まで入れる。
  バルブ穴の隣から始めるのは、バルブの上にスポークの交差が来ないようにするため。
 次のスポークは先のスポークとの間にスポーク穴を1つ残して、頭がフランジの外になるように通す。  先のスポークとの間にスポーク穴を3つ残して,(4番目の穴に)通し、ニップルをスポークねじの半分程度まで入れる。
 同様にして、残り7本(合計9本)のスポークを、スポーク間に穴を1つ残して通す。この穴には支持スポークが入る。  同様にして、残り7本のスポークを、スポーク間にスポーク穴を3つ残して通し、ニップルをスポークねじの半分程度まで入れる。
 右側(スプロケット側)のハブフランジの残りのスポーク穴に、エルボ頭がフランジ内面に来るように、支持スポーク9本を内側から差し込む。
 駆動スポークがぴんと張るまで、ハブを時計方向に回す。
  任意の支持スポークを、その右方向にある3本の駆動スポークと3交差させる。ただし、始めの2交差は駆動スポークの上で交差し、最後の1交差は駆動スポークの下を通して交差させる。 下を通すことにより、互いのスポークは押し合うという結節点が出来るため、車輪の強度が向上すると思われるが、横剛性およびねじり剛性はそれほど変わらない。なお、最初の1交差はフランジを挟んで交差する。次の交差はフランジ近くにあり互いに接触はしていない。そして最後の接触した交差はスポーク長の1/4辺りとなる。
 最後に交差させた駆動スポークとその右隣にある駆動スポークの中間にあるスポーク穴にこの支持スポークを通し、ニップルをスポークねじの半分程度まで入れる。
 以上で右側のスポークの取付けが終ったので、裏返して左側を上にする。左側のハブフランジのスポーク穴は、右側のスポーク穴の中間にある。
 右側と同様に左側のスポークを組む。以上の組み方とは違って、最初に右左の駆動スポークを組み、次に右左の支持スポークを組む方法もある。
 右記のようにニップルをねじ込んだ後、スポークがフランジ面と接触するよう、フランジから30mm程離れた位置を親指で押す。  初期条件として、スポークのねじがほぼ隠れるまで、全てのニップルをねじ込む。

振れ取り

  車輪の右が振れ取り台の右になるよう、車輪を振れ取り台に取り付ける。横振れ取り後に、縦振れ取りを行う。

横振れ取り

  横振れ取りはリムの横方向の波打ちを無くし、リムの側面を平坦にすること。ブレーキパッドの当たりとも関連する。
  1.左のゲージの先端をリムのブレーキ面に近づける。
  2.車輪を回転させて、リムがゲージ端に最も近づく位置を見出し、ゲージ端をリムに接触させる。
  3.接触点の近くの右側のニップルを1/2回毎に締める。
  4.他の触れ位置においても、同様にして振れを取る。
  5.振れが1mm以下になれば完了。

縦振れ取り

  縦振り取りはリムの縦方向の波打ちを無くし、リムを丸い円にすること。
  1.縦ゲージの先端をリムの外周に近づける。
  2.車輪を回転させて、リムがゲージ端に最も近づく点(高点)を見出し、ゲージ端をリム外周に接触させる。
  3.高点近くの左右のニップルを1/2回転毎に締める。
  4.他の触れ位置においても、同様にして振れを取る。
  5.振れが1mm以下になれば完了。
     リムの縦の動きは横の動きに比べて、移動量が同じならニップルの回転数は多くなる。

中心出し

  中心面出しはリムの振れ取り後に行う。センターゲージを使って、リムの垂直中心面がハブのロックナット間の中心に来るようにする。本体の山形(弓形)の両足をリム側面に乗せ、中央のゲージがハブのロックナット面に接するまで下ろす。車輪の左右でゲージ位置が等しければ、中心面が出ている。
  リムはスポークのニップルを締めた方に動く。右スポークの全ニップルを均一に締めると、リムは右に動く。また、左スポークの全ニップルを均一に緩めても、リムは右に動く。この原理で中心面出しをする。偏心が1mm以下になれば完了。
  中心面出しが出来ていないと、クランクスプロケットと後輪スプロケットのチェーンラインが合わない。また、直線走行においても、前輪と後輪の軌跡が合わない。

張力設定

  スポークの張力設定はスポーク張力計で張力を測定して行う。張力計が無い場合は、ニップルを締めるトルクの大きさで決める。
  張力設定後、振れおよび中心を再度点検し、必要なら再調整する。

   参考資料  「車輪組み(JIS)」、  「スポーク長計算器」 、  「スポーク」 、  「スポーク張力の例