自転車用語 (続き14)自転車探険!

旅行車 (touring bike、touring bicycle、tourer)

概要
  自転車旅行に使う自転車であり、一般に長距離を走る。
ツアーリングバイクがなまって、ツーリングバイクとも言う。
アルミ合金フレームの旅行車が最初に市販されたのは1983年。
特徴
  (1) ハンドルドロップハンドルが一般的。
  (2) 楽な乗車姿勢となるよう、ハンドル高さはサドル高さより低くないこと。
  (3) 荷物を載せるパニアラックを付ける。
  (4) シフターSTIまたはバーエンドシフターなどが使われる。
  (5) 高速は出さず、荷物の荷重があり坂道もあるので、ギア比は競技車などよりもかなり低い。
  (6) 速度は人および荷物などの条件によって異なるが、一例は15~25km/h。
  (7) 車輪に強度を持たせるため、スポーク数は36本が一般的。タイヤ幅は32~35mm。
  (8) パニアを乗せる場合は、 かかと隙間が大きくなるようチェーンステイが長いことが望ましい。
  (9) 安定して走れるようホイールベースは長いこと。
(10) 予想しない雨に降られることもあるので、泥よけが必要。
(11) 日没後に走ることもあるので、安全のために前照灯が必要。
メーカー
  Bilenky Cycle WorksBruce Gordon CyclesCannondale BicycleCo-Motion CyclesCondor CyclesCycles MarinoniDawesDEAN Ultimate Bicycles
Heron BicyclesJamis BicyclesKoga B.V.Norco Performance BikesPeugeotRidgebackRobert Beckman DesignsThorn CyclesTout Terrain 、など。
   参考資料  「自転車と地球環境

Ah (Ampere hour)

  乾電池及び蓄電池(バッテリー)などの電気容量を表す単位記号。A(アンペア)は電流そしてh(アワー)は時間で、Ah(アンペア・アワー)は電流と時間の積を表している。
Ahの1/1000の単位はmAh(ミリアンペア・アワー)。

歯付プーリー (toothed pulley、synchronous pulley、timing pulley)

  円筒の外周に台形の歯がベルトの歯と同じピッチで付いたプーリー。
離れた2個の歯付プーリー間に無端の歯付ベルトを掛け、一方の歯付プーリー軸
クランク軸)より他方の歯付プーリー軸(後輪ハブ軸)へ動力を伝達するベルト駆動に使う。 ベルトが外れないよう、フランジが付いている。
チェーンに対するスプロケットに対応する。
クランク用はスパイダーにスプロケットボルトで固定する。 ハブ用はフリーハブボディに取り付ける。フリーホイールの付いた歯付プーリーがある。
クランクの歯付プーリーとハブの歯付プーリーは、ベルトラインを合わせる。 ギア比の計算式はスプロケットと同じ。
  メーカーは、GatesPhil Wood 、など。

ディスクローター (disk rotor、disc rotor)

  ディスクブレーキの制動用の円板(ディスク)。ディスクハブロックリング又は6本のボルトで固定する。
フレーム(後輪用)またはフォーク(前輪用)に取り付けたディスクキャリパーディスクパッドで挟んで制動する。
外径は140~203mmそして厚みは2mmほど。材質はステンレス鋼が多い。ブレーキローターまたは単にロータとも呼ばれる。

リューブリカント (lubricant)

  潤滑油のこと。

ハイライズステム (hi rise stem、high rise stem)

  ハンドルを高くするために、突出しを斜め上方に上げたハンドルステム
ステム軸心と突き出しの角度の一例は55°(ステム軸と直角な面との角度は35°)。
突出しは80~120mm。
メーカー及び型番によって異なるが、上がる高さは50~90mm。
  メーカーは、BBB Cycling 、など。

アメリカンバルブ (american valve)

  米式バルブのこと。マウンテンバイクチューブバルブとして使われている。

ステムライザー (stem riser、stem raiser)

  ステムレイザーとも言う。ハンドルを高くするために、ハンドルステム位置を高くする補助部品。
ねじ付きヘッドセット用及びねじ無しヘッドセット用がある。
ねじ無しヘッドセット用は 操縦管 (外径1-1/8"など)のステムを外し、ステムレイザーを付け、
その上部に外したステムを付けることによってステム位置従ってハンドルを高くする。
最大上げ高さは30~80mmなどがある。スペーサーが付属した形がある。
ライザーを操縦管に締め付けるボルト数は、1本及び2本がある。
  メーカーは、Origin-8 、など。

ヤング率 (Young's modulus)

  縦弾性係数 のこと。

エアロバー (aero bar)

概要
  空力ハンドル。
  肩幅より狭い間隔で牛の角のように前方に2本出たハンドルと腕を乗せて上半身を支持する腕置きを組合せ、背中を水平にして空気抵抗を減らすハンドル。 操作性は良くない。
TT(タイムトライアル)バーまたはクリップオンバーとも言う。
用途
  トライアスロンバイクおよびタイムトライアルバイクに使われる。
マススタート(集団スタート)の競技で使うことは UCI が禁じている。
構成
  ベースバーに突き出しをクランプで固定する形及び一体になった形がある。
ブレーキレバー及びシフトレバーが付く。ケーブルは内部を通す。
腕置き
  ロードバイクは上半身の荷重を主に胴で支持するのに対し、腕置き(アームレスト)に乗せた前腕で支持する。
腕が横に滑り落ちないような形状となっている。腕置きにはジェル入りなどのパッドが付いている。
取付方法
  フォークの操縦管(ステアラー)への取付は、ステムで行う。
ベースバーとステムが一体となった形もある。
クランプ径
  26mmおよび31.8mmなどがある。
形状
  一般的なL形、S形(Sベンド)および真直ぐがある。幅および上下角度は調整できる形が多い。前後(リーチ)の調整ができる形もある。Di2に対応したものもある。
シフター
  バーエンドシフターが使われる。
材質
  アルミ合金、炭素繊維強化樹脂(CFRP、俗に言うカーボン)およびチタン合金など。
利点
  ロードバイクのドロップハンドルとライアスロンバイクのエアロバーの比較走行実験を行ったところ、エアロバーは次のマラソンにおいて早く走れるという結果が報告されている。
ボトル
  エアロバーから手を離さずに飲めるボトルがある。形状は流線型(エアロボトル)となっている(右図)。
リコール
 (1) Vision Techは2002~2003年に販売したエアロバーの突き出しが破損する可能性があるとしてリコールした。
 (2) 3T Designは、雨に合うとゴム製のにぎり(グリップ)が緩むことがあるとしてリコールした。
 (3) 3T Designは、2012~2013年に米国で623台そしてカナダで63台販売された自転車に使われたエアロバーの突き出し(イクステンション)が使用中にベースバーから外れる ことがあるとしてリコールした。
メーカー
  3T DesignAerus CompositesAmbrosioBBB Bike PartsBlackwell ResearchBontragerCeepoControl TechDeda ElementiEaston Sports
Full Speed AheadGiant BicycleGigantex Composite TechnologiesHed Cycling ProductsJD ComponentsJtek EngineeringKen ChangMarwi
Oval ConceptsPlanet XPROPro-LiteProfile DesignPZracingRaleighRatio Bike DesignRavxRitchey DesignSampson SportsSchmolke CarbonSyntaceTeschner Technologies GroupTrigon BicyclesUltimate Sports EngineeringVision TechZipp Speed Weaponry など。
    参考資料    「ハンドル」    エアロバー

冷間鍛造 (cold forging)

  室温で行う鍛造
加工硬化により強度が増し、かつ組織の微細化により耐摩耗性が向上する。
設備費が掛かるので、少量生産には向かない。
冷間鍛造で作っているクランクがある。
右図は冷間鍛造機械の一例。



チェーン切り (chain tool)

  チェーン連結ピンを抜いたり、差し込んだりすること又はそのための工具。破損したチェーンリンクの交換あるいは新品チェーンとの交換のためリンクを結合しているピンを抜きリンク間を外す(そして差し込んでリンクを結合する)工具。
リンク破損時の応急処置としては、破損したリンクを含む2リンク(1駒)を外し、残りを結合して走行しても差し支えない。
「切り」は切断するという意味でなく、離れ離れにするという意味。   チェーン工具と同じ。

着脱ペダル (quick release pedal、removable pedal)

  リムーバブルペダルとおなじ。

バニーホップ (bunny hop)

  うさぎ跳び。
バニーは幼児語でうさぎ(うさちゃん)のこと。
自転車で走りながら両輪を空中に上げ、障害物などを飛び越えること。
バイシクルモトクロス(BMX)から始まった。
自転車はBMXバイク などが使われる。
  バニーホップのおよその要領は次の通り。
障害物に近づくとクランクを水平にする。
サドルから腰を浮かせ、腕と足を曲げて自転車にしゃがむようにする。
腕と足を勢い良く伸ばし、自転車を胸のほうへ引き寄せる(前輪が上がる)。
ハンドルを前方へねじると同時に前へ押す(後輪が上がる)。


ボトルダイナモ (bottle dynamo)

  ボトル(びん)形のダイナモ(発電機)で、ローラー発電機のこと。

デュアルピボット ブレーキ (dual pivot brake、dual pivot caliper brake)

概要
  シングルピボットブレーキよりも、ブレーキの中心調整が簡単、正確にでき、かつ使用中に変化しないよう、
それぞれのアーム(キャリパー)に軸(ピボット)がある(デュアル)キャリパーブレーキ。前輪用および後輪用がある。
歴史
  ドイツのAltenburgerが1960年代に特許を取った。特許が切れた後、1990年代にシマノおよびカンパニョーロなどが商品化した。
用途
  主に、ロードバイクのブレーキとして使われる。
特徴
  シングルピボットブレーキ(シティサイクルなどの前輪に使われている)よりもアーム比は大きく取られているので、ブレーキの利きは良い。
アームの移動距離を短くしているので、応答性も良い。
クイックリリース
  クイックリリースによって、パッドすき間を大きくすることができるので、車輪を外すことができる。
構造
  一方のアームAのピボット(主軸)はフレーム(タイヤ)芯にあるのに対し、他方のアームBのピボット(副軸)は主軸から出た短いアームCに偏心して付いている。 従って、アームは全部で3個ある。その構造上、ブレーキパッドの動く軌跡は、細かくは左右のパッドで異なる。
一方のパッドAはリムを押し下げるように動き、他方のパッドBはリムを押し上げるように動く。
リーチ
  各社のリーチ(アーチサイズ)をグラフに打点して右図に示す。
リーチは上下に調整できる範囲の最下端の値(最大距離)である。
シュー(パッド)はこの位置から上へメーカーによって10mmまたは14mm(右図のa寸法)調整できる。
リーチはメーカーによって、49、50および57mmの3種類あるが、49mmが多いことが分かる。
シマノの標準リーチは49mmそしてロングリーチは57mmである。ロングリーチは、泥除けを付けた25c及び28cなどの太めのタイヤに使われる。
質量
  質量をグラフに打点して右図に示す。質量は125~190gで平均は156gである。ロングリーチはアームが長い分、質量が大きい。かつ、シングルピボットブレーキより質量が大きい。
材質
  キャリパー(アーム)の材質は、アルミ合金、炭素繊維強化樹脂(CFRP、俗にいうカーボン)またはチタン合金など。主軸の材質は、クロモリ鋼(クロムモリブデン鋼)など。
パッドすき間の調節
  パッドすき間の調節は、ロープ調整バレルを回して行う。中心合せ(芯出し)は、中心合せ調整ねじ(M4)を六角レンチで回して行う。
パッドすき間は1.5~2mmに調整する必要があり、回転時のリムの左右の振れは±0.2mm以下であることが望ましい。
取付
  軸を中心にしたパッドの動きの軌跡を見れば分かるように、パッドが磨耗してくると、パッドAはスポーク側へ動き、パッドBはタイヤ側へ動く。
それを予知して、パッドAはやや上方(タイヤ側)に取付け、パッドBはやや下方(スポーク側)に取付けるのも一つの手である。
取付ボルト
  前輪用と後輪用は、取付ボルト(主軸)の長さが異なる。
リコール
  2007年、SRAM社はForceグループのブレーキをフォークに固定するチタン合金製取付ボルトが折れることがあるとしてリコールした。
メーカー
  シマノヨシガイAlhonga EnterpriseAmbrosioAx-lightnessCampagnoloCane CreekFac MichelinFull Speed AheadHiveInterloc Racing Design
Kcnc BikesKen Chang Ind.Sampson SportsSimkins DesignsSRAMSun RaceTektro TechnologyTRPなど。
   参考資料  「ブレーキ

プレッシャーゲージ (pressure gauge)

  圧力計のこと。圧力の単位はkPa(キロパスカル)またはMPa(メガパスカル)が望ましい。1,000kPa=1MPa。

チェーンウイップ (chainwhip、chain whip)

  後輪スプロケット群(カセットスプロケット)のロックリングを緩めるときに、スプロケットの歯に掛けてカセットがフリーホイールで回らないよう保持しておく工具。
握りの先に歯に掛ける両端を固定した5リンクほどのチェーン及び1端を固定した15リンクほどのチェーンが付いている。
1端固定のチェーンはむち(ウイップ)のような形をしている。スプロケット抜き(スプロケットリムーバー)ともいう。

アームレスト (armrest)

  腕置きのこと。トライアスロンバイクにおいて空力姿勢を取るために、エアロバーに付けて前腕を乗せる台。衝撃を吸収しかつ腕形状に適合するよう、 弾性パッドが付いている。傾き角度を設定できるものもある。横方向にスライドできる形がある。
腕置きに前腕を置いたときの肘の角度は90°~120°となる。 前傾姿勢で快適に走るためには、腕置きが必要。

DS (dual suspension、drive side)

  (1) デュアルサスペンションの頭文字。デュアルは二重のという意味。すなわち、前輪および後輪にサスペンションが付いている。
  (2) ドライブサイド(駆動側)の頭文字。あまり使われない記号。

カーボンフォーク (carbon fork)

概要
  フォークブレードクラウンおよび操縦管で構成されている。 その内、少なくともブレードが炭素繊維強化樹脂(CFRP、俗にいうカーボン)製のフォーク。 クラウンおよび操縦管は金属製が多い。アルミ合金クラウンを覆うようにCFRPをかぶせて見かけ上は金属クラウンに見えないものもある。
全てがCFRP製のものはフルカーボンフォークと呼ばれる。金属製のフォークよりも相対的に振動吸収性が大きい。
リコール
  Specialized Bicycle Components社は、ブレーキスタッドの取り付け部に亀裂(右図の赤矢印)がはいるとして、そのカーボンフォークを装備した自転車14,200台を2011年にリコールした。
メーカー
  Advanced CompositesAX-Lightness 、など。

シートレール (seat rail)

  サドルレールと同じ。サドルのことをシートとも言う。

コクピット長 (cockpit length)

  サドル中心(サドル上面とサドル支柱中心線の交点)からハンドルの中心までの水平距離。 主に有効上管長およびステム長で決まるが、
ヘッド角およびシート角も少し影響する。 コクピット長は乗車姿勢に影響する。胴長および腕長の長い人は長いコクピット長が向いている。
  同じ胴長の男女を比較すると女性は腕長が短いので、女性は男性に比べて短いコクピット長が向いている。
トライアスロンバイクのコクピット長は、ロードバイクのそれよりも短い。なお、コクピットは飛行機などの操縦室のことであるが、自転車ではハンドル部のこと。

ヨーク (yoke)

  ちどりのこと。

中空クランク (hollow crank)

  軽量化のために中空にしたクランク剛性も50%程向上している。
溝形の鍛造アルミ合金を2つ向き合わせ、接合部を溶接して作る。溶接箇所は一体に見えるよう仕上げる。
継ぎ目のない管を鍛造でクランク状に成型して、両端をとじる方法もある。いずれも製法が複雑なので高価となる。
シマノホローテックおよびホローテック?は中空クランクとなっている。

クロウスレシオ (close ratio)

概要
  カセットスプロケットの隣接するスプロケット間の歯数またはギア比が接近していること。一般にはロードバイクはクロウスレシオそしてマウンテンバイクワイドレシオとなっている。
クロスレシオ(交差レシオ)と呼ばれることもあるが、そのようなレシオは存在しない。
クロス(cross、交差する)ではなく、クロウス(close、接近した)の意味。反意語はワイドレシオ。
利点
  クロウスレシオは細かな速度変更ができるので、負荷(風や緩やかな坂)に対応して自分に適したケイデンスを維持しやすい。
競技者は、与えられた競技路において、自分に合った最適のケイデンスで走ることができる。
具体例
  具体的には隣のスプロケットとの歯数比が1.06に近ければクロウスレシオで、1.18に近ければワイドレシオ。その中間の1.12付近は中間レシオ。
定規の目盛りで示すと次のようになる。
+----------- ---+--- -----------+
  1.06       ←  クロウスレシオ 1.12 ワイドレシオ  →        1.18  
隣接ギア比(歯数比)
  例えば、12Tの隣が13Tなら13T/12T=1.08(ギア比が8%開いている)だからクロウスレシオ(狭いレシオ)、11Tの隣が12Tなら12T/11T=1.1だから中間レシオそして12Tの隣が14Tなら14T/12T=1.17(ギア比が17%開いている)だからワイドレシオ(広いレシオ)。
   参考資料  「後輪スプロケットのレシオ

ダボ (boss、stud、post、braze-on)

  部品を固定するために、フレームロウ付け又は溶接して取り付けた内ねじを切った金具。
ブレーキを付けるブレーキダボ、前ディレイラーを付けるディレイラーダボおよび荷台を付けるラックダボなどがある。
写真はボトルケージ用ダボ。ボス又はブレーズオンとも言う。

アップハンドル (upright handlebar)

  ハンドルの握る位置がハンドルステムへの取り付け位置よりも高いハンドル。シティ車およびマウンテンバイクなどに使われる。楽な乗車姿勢となる。

オールラウンダーバー (allrounder bar、allrounder handlebar、all rounder handlebar)

  真直ぐまたはそれに近い形のハンドル。オールラウンダーは万能という意味。

オールランダーバー (allrounder bar、allrounder handlebar、all rounder handlebar)

  オールラウンダーバーがなまった用語。

偏心ハブ (eccentric hub)

  ハブ芯とハブをフレームに取付ける軸の芯をずらしている(偏心させている)ハブ。
軸心を回転させることによって、ハブの芯位置が変わりチェーンの張り調整ができる。
垂直つめの付いた単速の自転車に使われる。
  メーカーは、White Industries 、など。


偏心 (eccentric)

  2つの円形部品の中心軸線が一致しいてないこと。例えば、偏心ハブはハブ軸中心線とハブをフレームの爪に固定する軸の中心線を一致させず偏らせている。
偏心ボトムブラケットは、その芯とボトムブラケットを取付ける穴の芯が一致していない。いずれも軸芯を回転させることにより、チェーンの張りが調整できる。

転造ねじ (rolled thread)

  外周にねじ山の形状を持ち、同方向に回転する2個または3個の転造ダイスを線材に押しつけ(線材はダイスと逆回転する)、塑性変形させて作ったねじ。転造の転はダイスを回転させるという意味。 ねじ山は盛り上がるので、線材の直径より大きくなる。金属組織が切断されないので強度が大きい。
スポークのねじは一般に、切削ねじでなく転造ねじとして作られる(写真)。
スポークに転造ねじを切る工具としてスポークねじ切り機がある。

丸スポーク (round spoke)

  胴の断面形状が円形のスポーク

ブレードスポーク (bladed spoke)

  車輪の回転および走行による空気抵抗を減らすために、中間部の断面形状を板状(扁平)にしたスポーク。かどには丸み(アール)が付いている。扁平スポークとも言う。扁平部(ブレード)の幅を a[mm]そして厚さを b[mm]とすると、断面寸法はメーカーによって a x b または a/b で表されている。具体的なサイズとしては、 2.8x1.3 、 2.3x0.9 、 2.0x1.0 、 1.8x1.2 または 1.8x1.0 などがある。
扁平幅がハブのスポーク穴の径より大きい場合は、扁平部が通るようにスポーク穴に切り欠きを設ける必要がある。
扁平で捩りに弱いため、捩れないようにニップルを回して張力を与えることに少し難点がある。 捩れないようにする工具として、ブレードスポークホルダーがある。
  メーカーは、DT SwissSha Dar Accessories 、など。

マルチプルホイール抜き (multiple freewheel puller、multiple freewheel remover、freewheel body removal tool)

  マルチプルフリーホイール(5、6または7段)を外すための工具。

スキンタイヤ (skin tire、skinwall tire)

  側壁にゴムがほとんどなく、接地面のみをゴムが覆っているタイヤ。 タイヤの本体である繊維(コード)が露出に近い。スキン壁またはスキンサイドとも呼ばれる。軽量かつ転がり抵抗がやや小さいので競技用の自転車などに使われる。

スポーク張力計 (tension meter、 tension guage、tensiometer)

概要
  ハブリムニップルによってスポークが引っ張られている力
スポーク張力)を、間接的に測定する計器。
測定法
  張力計の2つの固定柱でスポークをはさみ、その中央の可動柱を垂直にばねで押して変位を指示するようになっている。 変位をダイヤルゲージで読み取ると精度は上がる。 エアロスポークは平たい面を押す。張力が大きいと、変位は小さい。 変位に対する換算表が付属しており、換算表より張力を読み取る。測定できる最小リムサイズがある。
計算式
  スポークを横から押す力を F 、固定柱間の距離を b そしてスポークの変位を a とすると、スポーク張力 T = bF/(4a) となる。
メーカー
  ホーザンBDop CyclingDT SwissFull Speed AheadLifu BicyclePark ToolSha Dar Accessories 、など。

シングルスピードバイク (single speed bike)

  単速車のこと。

タドポールトライク (tadpole trike)

  前2輪そして後1輪の三輪リカンベント。タドポールはおたまじゃくしのこと。前1輪そして後2輪の三輪リカンベントはデルタトライクと呼ばれる。デルタトライクに比べて低いため空気抵抗が小さい。操縦系統はやや複雑となる。スポーツ用に向いている。

デルタトライク (delta trike)

  前1輪そして後2輪の三輪リカンベント。上から見ると三角(デルタ)に見える。前2輪そして後1輪の三輪リカンベントはタドポールトライクと呼ばれる。タドポールトライクに比べて、乗り降りが容易で回転半径が小さい。
  後部の荷物は2輪で受けるので荷物運搬に適している。

ヘッドチューブ長 (head tube length)

  頭管長のこと。

楕円スポーク (elliptical spoke、oval spoke、ovalized spoke)

  スポークの胴の断面形状が楕円になっているスポーク。空気抵抗を減らす効果がある。 長方形断面のスポークより空気抵抗がやや少なく、かつ横風の影響が少ない。欠点は高価なこと。一般にエアロリムと組み合わせて使う。

コーラス (Chorus)

  ロードバイク向けのカンパニョーロ社の部品群の中で、トップのリコード(Record)に次ぎ3番目に位置する部品群の名称。この2群に大きな違いはない。

グループ (group)

MTB用の部品群
 レベル   グループ名 
プロ XTR
競技 DeoreXT
熟練 DeoreLX
中間 Deore
練習 Alivio
入門 Acera
ロードバイク用の部品群
 レベル  グループ名  価格   性能   信頼性   質量   数   利益率 
プロ   Dura Ace 
競技        Ultegra            
熟練              105
練習      Tiagra            
入門           Sora
入門        Claris
概要
  部品群のこと。部品群にはブレーキ、ハブ、スプロケット、クランク、チェーン、ペダル、ボトムブラケット、シフター、ディレイラーおよびヘッドセットなどが含まれる。
靴は人によって違うので、靴と一体となるペダルは部品群に含まれないないことが多い。
  このようなレベル分けした部品群はコンポーネントセット(又はコンポーネント)またはグループセットと呼ばれることもある。グループセットのグループとセットはおよそ同じ意味であり、冗長語である。
目的
  多様な使用者に適応するよう、メーカーは部品群としてレベル分けして性能差及び価格差を付けて売るという販売戦略をとっている。
1960年代にカンパニョーロが始めたが、シマノも追随している。
シマノの部品群
  ロードバイクおよびマウンテンバイク(MTB)のシマノの部品群をそれぞれ表に示す。同表のレベル名は公式のものではありません。
同表の価格、性能、信頼性、質量、販売数および利益率の比較は、絶対的なものでなく相対的なもの。
カンパニョーロの部品群
  カンパニョーロの部品群

ゾーン訓練 (zone training、heart zone training、heart rate zone training)

  安静心拍数最大心拍数の間をゾーン(区域)に分割し、運動目的に合ったゾーンの心拍数で走行することによる訓練。
   参考資料  「訓練」    ゾーン訓練

スレッドステム (threaded stem)

  伝統的なねじ付きヘッドセットに使うハンドルステム操縦管の中に入れて、引上げボルトうすを内壁に押し付けて固定する。
操縦管の中に入れる長さを変えることにより、ハンドルの高さを変えることができる。ただし、強度上ステム外径の2.5倍以上は入れる必要がある。

センタースリックタイヤ (center slick tire)

  タイヤ中央部はスリック(滑らか)で、肩の部分は溝または突起などの模様のあるタイヤ。スリックセンタータイヤまたは猫足タイヤとも言う。

ベルト駆動 (belt drive)

  チェーンの代わりに、歯付ベルトを使って駆動する方式。
スプロケットの代わりに、プーリに歯の付いた歯付プーリを使う。
チェーンより質量が小さく、かつ注油や清掃がいらないので、シティ車折りたたみ自転車及び
通勤自転車などに使われる。ベルトラインがある。
伝動効率は約98%で、チェーン駆動の伝動効率98~99%とほぼ等しい。変速機が必要な場合は、内装変速機を付ける。 歯付ベルトと歯付プーリの適切な接触を保ち、スリップしないように初期張力が必要。張力設定には、チェーン引きなどが使われる。
ベルト駆動の自転車は、ベルト駆動自転車という。

実際上管長 (actual top tube length)

  傾斜上管フレームにおいて、その上管(トップチューブ)の中心線に沿った実際長さ。単に上管長とも呼ぶ。
上管中心線と頭管(ヘッドチューブ)中心線の交点と上管中心線と立管(シートチューブ)中心線との交点間の距離。
上管長はハンドルステムの、突出しと共に、乗車姿勢を決める主要素となる。乗車姿勢の検討においては、有効上管長が重要。

ハンドル幅 (handlebar width)

  一般にハンドルの全幅を言う。JISでは600mm以下でなければならない。ドロップハンドルでは左右の
ドロップ部の管の芯間距離をハンドル幅と呼ぶこともある。全幅は芯間距離に管の外径を加えると出る。
市販のドロップハンドルの幅をグラフに示す。幅は36~48cmであるが、42cmが多い。
  ハンドル幅が狭いと空気抵抗が減るが呼吸が障害を受ける。その妥協点が肩幅に見合ったハンドル幅となる。
オフロードの悪路を走るマウンテンバイク(MTB)の場合は、ハンドルを握った中指間の間隔が肩幅より広いほうがハンドル操作がしやすい。

エアロフオーク (aero fork)

  空力フォーク。ブレードの断面形状を扁平な流線形として、空気抵抗を減らすようにしたフォーク。空気抵抗に影響する前面投影面積を減らすために前幅を狭くし、強度を確保するため横幅を広くするので扁平になる。
  右図の横幅Lと前幅Dの比はアスペクト比または縦横比と呼ばれる。縦横比L/D=3前後のものが多い。なお、一般的なフォークのL/D=2前後。
  風洞において、風速を13.3m/s(48km/h)にして、フォークの空気抵抗を測定したデータをグラフに打点して右図に示す。 アスペクト比(L/D)を3程度にすると空気抵抗が減少することが分かる。空力フォークはタイムトライアルバイクおよびトライアスロンバイクなどの高速で走る競技車に使われる。
  材質は炭素繊維強化樹脂(CFRP)が多い。

セットバック シートポスト (setback seatpost)

  セットバックのあるサドル支柱。20~35mmの後退(セットバック)を付けたサドル支柱(シートポスト)。 サドル位置はボトムブラケットシェルに対して設定するが、サドルクランプサドルレール中央より離れすぎる場合などに使う。 脚長の長い人はセットバックを必要とすることがある。大きなセットバックを必要とするときは、立管角(シートチューブ角)が大きい可能性がある。

タイヤパンドー (Tire Pando)

  ボンベ入りパンク修理剤に対するスリーボンド社(日本)の商品名。小さなボンベの口をタイヤチューブ)のバルブ(弁)に15秒間押し付けると、合成ゴム系エマルジョンが噴射剤(LPG)によってチューブの中に噴射され、約3分間でチューブ内面に付着するので、その後走行できる。
修理剤を注入する時にはチューブ内面に良くいきわたるよう、チューブの空気は抜いておく。噴射剤で加圧されるので、空気入れで空気を入れる必要はない。
英式バルブには使えるが、米式バルブおよび仏式バルブには使えない。保存期限は約3年。

パワーメーター (power meter、powermeter)

  人がペダルによって自転車に与えた動力を表示する計器。英語ではパワーミーターと発音する。
時間および距離と共に変化する動力は計器に記憶されるので、パソコンに取り込んで分析することができる。 主に、プロの競技者のパワー訓練の道具として使われる。
  動力はトルク回転数の積または力と速度の積であるから、これらをセンサーで検出してコンピューター(CPU)に伝送し計算して表示する。動力計のこと。
   参考資料  「動力計

ハンドルシム (handlebar shim)

ハンドルシム寸法  [mm]
 ハンドルクランプ径   ステムクランプ径 
22.2 25.4
25.4 26.0
25.4 28.6
25.4 31.8
26.0 31.8
  ハンドルクランプ部外径より
ハンドルステムのクランプ内径が大きいとき、その隙間を埋めるための2つ割りの円環状の詰め物部品。
ハンドルと滑りにくくするために、内側の軸方向に鋸歯状の複数の突起を設けた形もある。
  市販のシムの寸法を右表に示す。同表のハンドルクランプ径はハンドルのクランプ部外径でシムの内径に対応する。 ステムクランプ径はハンドルステムのハンドルクランプ部の内径でシムの外径に対応する。シム長さは、44mmまたは48mmなど。
  メーカーは、Gusset BikesMootsProblem SolversWheels Manufacturing 、など。