自転車走行における冬対策の部品および用品としては次のようなものがある。
取捨選択する。
長袖で防風性および保温性のある冬用のジャージー。素材は羊毛(ウール)、ポリエステルおよびポリエステルと羊毛の混紡など。
風防ジャケット。風の侵入を阻止するための長袖の薄いジャケット。
多くは防水(撥水加工)にもなっている。
前に全ジッパーが付いている。
折りたたんでポケットに入れられるものが多い。
男性用及び女性用(右図)がある。サイズはS、M、L及びXLなど。
質量は75~110グラム。素材はポリエステル又はナイロンなど。
ショーツに替えて、冬用のタイツまたはビブタイツを着用する。身体に密着しているほうが暖かい。生地の厚さは、薄いものから厚いものまである。
厚いものは気温が0°以下の低温に適している。
概要
防寒のために、腕にはめる左右一対の円筒状の着衣。
冬に半袖のジャージーを着用する時、腕の保温に使う。男性用及び女性用がある。
仕様
伸縮性織りの繊維で作られている。シームレス及びシームがある。内面にフリースをつけた形もある。
肘の部分を少し曲げた形及び曲げていない真っ直ぐの形がある。上部にシリコーングリッパーを付けた形がある。
サイズ
メーカーによっては、XS、S、M及びLなどのサイズがある。
材質
羊毛など。
防寒のため及び保温のために脚部(股下から足首まで)にはく着衣。伸縮性がある。密着するものが保温効果が大きい。
はきやすいよう下部にジッパーの付いたものもある。
メーカーによっては、XS、S、M及びLなどのサイズがある。
冬などにひざ(ニー)を中心に足を保温するためにひざをおおう着衣。
ニーウォーマーとも言う。
シームレスが多い。
材質は羊毛及びメリノウールなど。
伸縮性織りの繊維が使われる。
上部にシリコングリッパーの付いた形がある。
サイズは、S、M及びLなどがある。
ヘルメットの通気孔より寒風が入らないように、防寒用のヘルメットカバーを使う。
ヘルメットカバーは防雨または防寒などのために安全帽(ヘルメット)に被せる薄いおおい。紐でカバーを絞って装着する。あご帯の付いたものもある。
防水・通気性の繊維で作られている。交通安全上は目立つ色が望ましい。
頭および耳を保温するために、ヘルメットの下などにかぶる帽子。
あご紐の付いたものもある。
材質はナイロン、ポリエステル、羊毛またはそれらの混紡など。
人体の放熱の内、約25%は頭部からの放熱となる。
冬用の手袋を着用する。冬用の手袋は風が通らない外皮を使い、かつ防寒の詰物が入っている。冬用の手袋としてロブスター手袋が使われることもある。
ロブスター手袋は、放熱表面積を減らすために、3本指とした冬用の手袋。親指が1袋、人指し指及び中指が1袋そして薬指及び小指が1袋となっている。
中には、親指が1袋は変わらないが人指し指が1袋そして中指、薬指及び小指が1袋になっている形もある。
加熱手袋がある。手袋の手の甲側に化学物質が入れてあり、電子レンジで15秒加熱すると1時間暖かい。
冬の手の防寒のために、
手袋の下に着用する手袋。
一般に、伸縮性、吸湿性及び保温性がある。
外の手袋と手の間に追加の保温層を作る。
外気と接する外の手袋は、アウター手袋と言うことがある。
手袋を付けた状態で、スマートフォンであるiPhoneのタッチスクリーンを操作するために、
導電性の繊維(右図赤矢印)を親指および人差し指に付けた手袋。
右利き及び左利きに対応できるように、左右の手袋に導電性の繊維を付けている。
手袋全体を導電性にした手袋もある。
指先だけを手袋から出せるようにした形もある。
冬用ソックスを着用する。足が温かいと、体も温かくなる。
防寒用の靴カバーを着用する。
靴カバーは防水、防寒及び空気抵抗の低減などを目的として靴に付けるカバー。靴底にクリート穴が開いているものが一般的。かかと穴が開いているものもある。ジッパーは後に付いているものが多い。
伸縮性を持たせたものもある。反射テープの付いたものもある。材質はネオプレンゴムおよびポリエステル繊維など。オーバー靴と呼ばれることもある。 靴ひもの絵を描いた形がある(右端図)。
トゥカバーと同じ。
防寒及び防雨のために、靴のつま先(トウ)を覆うつま先カバー。
材質は伸縮性の繊維及びネオプレンなど。
内面にフリースをライニングした形がある。
クリート部は開口となっている。
靴カバーを使うほど寒くないときに使う。
防寒用の靴としては、長靴が使われる。一般の長靴はひざの下まである長い靴を指すが、自転車用の長靴はくるぶしをおおう程度の長さの靴を指す。
一般にクリートの付いた防寒仕様となっており、冬におけるオフロード走行、通勤、サイクリング及びサイクロクロス等に使われる。冬靴とも言う。
概要
防寒のために頭、顔および首を覆うずきん(頭巾)。語源はウクライナにあるBalaklavaという地名。
分類
顔の覆わない部分で分類すると、(A) 両眼は覆わない 、(B) 両眼と鼻は覆わない及び (C) 両眼、鼻と口は覆わないの3種類がある。自転車用には、目・鼻・口を覆わないものが適当。
素材
羊毛、木綿、絹、ナイロン、ポリエステル、アクリルおよびポリウレタン並びにこれらの混紡など。多くは伸縮性のある織り方をしている。
外皮と内皮の二層構成として、外皮は防風・防水の素材そして内皮は保温性の素材を使っているものもある。
概要
首(ネック)を保温するために断熱性で伸縮性のある繊維又は織物で作った上下が開いた円筒。
仕様
(1) 持上げて鼻まで被せる長さのあるものが多い。
(2) 帯状の繊維又は編物の左右端を合わせて円筒にしジッパーで閉じる形は頭から入れる必要はない。
(3) 内蔵の蓄電池で加熱するヒーターの付いたものがある。
(4) 引き綱帽子としても使うことができる形がある。
材質
メリノウールなど。
冬に防寒のために頭に付けるバンド。
着用してヘルメットを被ることもできる。
耳の防寒のために耳も覆う形がある。
材質はポリエステル繊維など。
ポリウレタンコーティングをした形もある。
耳の保温のために耳をおおう耳当て。次のような種類がある。
(A)斜めにかぶる頭帯と耳当てを一体にしたもの、 (B)水平に付ける頭帯の下部に耳当てをつけたもの、 (C)後頭部から耳を挟むもの、
(D)耳に単独に楕円形の小さい袋を被せるもの、 (E)帽子の下部に耳当てを付けたもの、及び (F)スピーカーを内蔵したもの、
など。
イアーウォーマー又は耳当てともいう。
冬に耳を保温するための円筒形の耳あて。
左右の耳あては金属又はプラスチックのヘッドバンドで連結している。
保温材は人工毛、うさぎの毛及びきつねの毛など。
防寒又は装飾のために、首に巻くか又は頭をおおう布。
首に巻くものは襟巻き又はネックスカーフとも言う。
材質は、ポリエステル繊維、絹および羊毛など。
視認性を良くするために、反射繊維を織り込んで全体を反射性にしたものがある。
自転車に乗るときに着用するスカーフは、サイクリングスカーフと言うこともある。
街乗りおよび通勤などに使用する。
目の防寒に使われることがある。
下着などをを何枚も重ねて着ること。
衣服間の空気が保温の役目をする。
下着を層(レイヤー)状に着るこはレイヤリングともいう。
下着の枚数は、寒さに応じて変える。
始めは寒くとも、ペダル漕ぎ運動による発熱によって丁度良くなる。
熱くなって下着を脱ぐときは、まず上着を脱がなければならず、脱いだ下着を入れるバッグが必要となる。
自宅に外気の温度計があると、服装を決めやすい。
単3蓄電池2個で暖める懐炉(かいろ)がある。
蓄電池は充電して使用できる。
スイッチ一つでオン/オフをする。
温度は強/弱2段階となっている。
防寒対策としてハンドルにマジックテープなどで取り付けて、寒い走行風に対して手を保護するおおい。
平ハンドル用及びドロップハンドル用がある。
ドロップハンドルのドロップ部には取り付けできない。
手袋よりもかなり暖かいとメーカーはいう。
大学の風洞テストでは手袋よりも空気抵抗が小さいとメーカーはいう。
商品名はブリーズブロッカー(BreezeBlocker)。
防寒のためにハンドルの手で握る部分に取付けて、手を覆うカバー。
平ハンドル用及びドロップハンドル用がある。
ハンドルミット及びポギーとも言う。
ブレーキレバー及びシフトレバーの操作ができるように薄い手袋を着用する。
手を温めるために、蓄電池で加温するにぎり。スイッチを押すことにより温度は6段階に設定できる。
ハンドルを温めて電池の消耗を早めないよう、にぎり表面のみを加温するようになっている。
充電式のリチウムイオン電池で加温する防水型セルを入れた靴の中敷。
1回の充電で5時間の加温ができる。
無線のリモートスイッチで高温、中温及び切を選ぶことができる。
概要
タイヤの突起(ノブ)に金属のスタッドを埋め込んだタイヤ。
氷上及び踏み固まった雪上を走る自転車に使われる。
マウンテンバイク用26型およびロードバイク用700Cがある。
材質
スタッドの材質は鋼または耐磨耗性のあるタングステンカーバイド。
スタッドにピンを埋め込んだ型もある(断面図を上に示す)。その場合のスタッド材質は、軽量化のためにアルミ合金など。そしてピン材質は鋼又はタングステンカーバイドなど。
構造
スタッド又はピンはゴム突起(こぶ)より1~1.5mmほど出ているが、氷および雪のない乾いた舗装路を走るときでもゴム突起が路面と接するので、スタッドが路面と滑ることはない。
タイヤの中心線上にはスタッドはなく、乾いた路面での転がり抵抗および騒音の低減を図っている。
スタッド数
各社のスタッドタイヤのスタッド数を打点したグラフを右上に示す。スタッド数は100~336個である。
ブレーキ掛け
氷上および踏み固まった雪上など滑りやすい路面を走るときは、前輪のブレーキを掛けると滑って転倒する可能性があるので、ブレーキ掛けは後輪のみとする。
後輪の滑りはすぐ分かる。
アタッチメント
スタッドの付いた黄色のプラスチック製のカバーをロードバイクのタイヤに、一輪当たり6個取付けるアタッチメントがある。
カバーの左右の端部には長手方向の穴があり、カバーを固定するための一連の金属製の紐が通っている。
雪道を走るために作られたタイヤ。
トレッド(踏面)材質は摩擦力を大きくするために柔らかい低温で硬くならないゴムが使われることが多い。
雪道で滑りにくいトレッド模様が使われる。
前後のタイヤに複数の幅広の結束バンドを均等に付けて、簡易なスノータイヤとすることもできる(右図)。
ただし、ディスクブレーキなどのハブブレーキには適用できるが、Vブレーキなどのリムブレーキには使えない。
また、制動距離は、スノータイヤより長くなる。
雪道などでのスリップを防止するために駆動輪などに装着する鎖(チェーン)。
金属製及び繊維製がある。
主に雪の上を走るように作られたマウンテンバイク。
サスペンションは付けていない。
左図の例では、タイヤは26型そしてタイヤ幅は97mm(3.8インチ)と広い。
前輪ハブのOLDは
135mmそして後輪ハブのOLDは170mm。
クランクスプロケット歯数は12_32_44T、後輪スプロケット歯数は12_36T。
前輪をスキーブレードで置き換え、後輪にはキャタピラーを付けた形もある。
スノーバイクとして、ファットバイクが使われることもある。
防風及び防寒のために、自転車の上に付ける覆い。
一般用語としてのキャノピーは天蓋のこと。
骨組みはアルミ合金のチューブなどでできている。
折りたたみできる。
個人が DIY(日曜大工)として作ることもある。
巻き上げた横の覆いは下げる。
バックミラーの付いた形がある。
屋内でローラー台などを使って訓練する。
負荷は自転車の変速機のギア比を変えることによって変わる。
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